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ペルソナ

髪を切った。

いつもの美容室は、日が暮れると少し雰囲気が変わる。

庭に面した大きな窓から光が差さないからかもしれない。

昼光色の蛍光灯の人工的な光で、全てが、人の動きまで機械的に見える。

ここへ来ると私も少し違う自分を演じている気がする。

明るい方の、澄んだ方の自分。

もしかしたらこっちの方が本当かもしれない自分。

来た時と少し変わって店を出る。

誰も見ていないのにスポットライトが当たっているみたいな気分で歩く。

こっちの自分がいつか当たり前になることを願いながら。

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