• Coto

花屋

病院の帰りに、小さな花屋さんに寄った。

アンティークの雑貨屋さんみたいな古い木材や瓶のディスプレイ、全体的に落ち着いた色味の花が飾ってある。

初めての店なので緊張したけど、欲しいのは1〜2輪だけ、くすんだ色の花が欲しいんです、と伝えた。

それが私のいつもの買い方。

結局、濃い赤紫のラナンキュラスに、名前はわからないけど紫色で猫じゃらしみたいな形の花を選んだ。

いい組み合わせだと褒めてくれた店主が、もう終わっちゃうけどおまけ、と、アフリカンブルーバジルをひと枝足してくれた。

それだけで一気に素敵な、完全に私好みなブーケになった。魔法みたい。

今、愛犬の遺骨の前にその魔法のブーケは飾ってある。

バジルの美味しそうな香りがふわっと漂うたび、愛犬と今日いちばんの幸せに包まれる。

私の日々は、そんなことの積み重ねでできている。



最新記事

すべて表示

ドライフラワー

木曜日、行きつけの花屋さんに行ったら 「明日たくさん花が入るよ」とのこと。 花屋さんの仕入れは、月水金なのだ。 生花は翌日買うことにして、 せっかくだから玄関の外に置くつもりのドライフラワーを買ったのだけど、 あまりに綺麗で私好みで、もったいないから部屋に飾った。 そういえば花屋さんには壁とか天井に たくさんドライフラワーやスワッグが飾ってある。 あれ、売り物だったんだ。 今まで花屋さんでドライフ

ヤマアラシのジレンマ

ヤマアラシは鋭い針毛を持っていても 仲良く寄り添うことができるそうだ。 私達が恐れる私達の針毛に 誰かを傷つける力なんて 本当はないのかもしれない。 自分の気持ちを、相手の言葉を、 きっと勝手に針毛にして 針毛は痛いと勘違いしているだけだ。 だから私は怖くても近づくほうを選ぶことにした。 恐る恐る世界に自分を差し出すほうを選ぶことにした。 ヤマアラシみたいに私は寄り添い合いたいから。

ベランダのミニバラが蕾を付けた。 冬に買ってきて育て方もよく知らず、 花が終わって葉も少なくなった 心許ないミニバラだった。 それでも、春が来たら蕾を付けた。 私はただ見ているだけ。 水をやり剪定をし時々肥料をあげるだけ。 咲いても咲かなくても 私がやることは変わらない。 咲くかどうかはバラが決めることだから。 私はただ受け入れるだけ。

© 2009 COTO PHOTOGRAPHY